2017年10月12日
供託金制度と政治への参加について
選挙に出るためには供託金というものを支払う必要があります。これは選挙に出る際に法務局に預けるお金のことで、当選するか一定の得票数を得られた際に返還されるお金です。このお金は選挙の種類によって異なり、衆議院選挙では300万円、市長選挙で100万円、市議会選挙で30万円となっています。要するに、このお金を用意できないと立候補することはできないのです。この供託金は日本は特に高く、イギリスやカナダでは国会議員で数万円、アメリカやドイツなどでは供託金制度そのものがないという国もあります。
そもそも供託金制度がなぜあるかというと、選挙に立候補することでの売名行為や立候補者の乱立による選挙妨害を防ぐ目的があります。つまり、選挙に立候補する強い意志をお金で証明するというものです。
この制度には批判もあります。志のある人でもお金がなければ選挙に立候補ができず、お金のある裕福な人か、親の組織力や資金を持った二世議員しか立候補できないという点です。この制度は強いものがより強いものとなり、弱者との格差を広げ、政治が弱い立場の人のものではなく、強い立場の人のものになるのではという懸念もあります。こういった制度などが政治参加への隔たりとなり、近年の政治離れにつながっているのではないでしょうか。
「高い山ほどすそ野が広い」と言うように、日本の政治がより良いものになるためには、もっと多くの人が政治に関心を持ち参加していくことが大切だと思います。そのために、政治参加への障害となるものを取り除いていくことが必要でしょう。
供託金制度に関しては地方政治で何とかできる問題ではありませんが、国民の声が国会に届き、早急にこのような議論がされていくことを期待しています。
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